東京湾のガーラに思うこと

午後ゆるりとベイハムスターからの出船。ここのところ満船続きで皆さんシーズン最後の時を楽しんでいらっしゃるよう。

10月の最終週くらいから岩井ミノーでの食いが落ちたと聞いていたが、そのとおりだった。潮が湾内ですんでいて「見えすぎる」と魚は沈んで、かつ見切るのか、あのドカッ!という水面を割って出てくるやからが前半、御一匹しか見られなかった。

今年の夏、彗星のように現れ、われわれsaltwaterffmenを魅了してやまなかったこのミノーも万能ではなく、季節の変化には勝てないということなのか。当然の帰結とはいえ、従来の沈めて、引っ張るつりとあわせてやっていくのが正しい臨み方なのだろう。

見慣れた風景ももう当分来なくなることを考えると物寂しい。

さて、岩井ミノーのほうはというと、この夕暮れの直後はすんだ潮の中、上まで上がって見に来るようにはなった。でも直前で見切っていく輩続出。そして完全に日が沈んでミノーが目視できるかできないかという段階でいつものバチャバチャモードになって、50cm半ばのものが数本遊んでくれた。

この夕暮れモードの前潮どまりのあたりで、ガーラゲーム。こちらも短い間だったが3匹ほど遊んでくれた。やっぱり僕にとっては特別の魚なのでこれで十分大満足。

この友達たち、普段沖縄で遊んでくれるときと少し印象が違うのである。基本的にとても目がよく、かつ頭のいい彼らは一度見切ると2度目はない。あって、2投。当然釣っている個体は別々なのでそれぞれみな一回ずつわれわれに「やられて」いるわけである。

正直なところ、東京湾にいらっしゃっているガーラ様たちはすこし、簡単すぎるのである。温排水に集まっていて行動に大きな制限があるので、基本腹をすかして、アグレッシブになっている。一度見たものも、覚えてはいるものの、アタックしてしまうということだろうか。暖かいところでぐるぐる回ってベイトが近づいてきたら飛び出していって捕食し「あーさぶ」とかいいながら暖かい排水に戻ってきて一息ついている姿がみえるようである。でも、そのベイトがいなくなったらもう生きていくすべはないのか。

死滅回遊魚って響きちょっとかなしずぎる。学術上無効分散というらしいが、最近は「回遊」しなくて「一方通行」なので、季節来遊魚と言う言葉もあるらしい、こっちのほうがまだましだ。でも一般に水温が17度以下になると生きていけず、もしくは生きていても生殖能力を持つほど成熟せず種としてはどちらにしろ継続できないらしい。

どうせ死んでいくのであれば、キープして食してあげて次の人生は私たち人間、saltwater-ffマンとして生きていくのがいいのか。それでもリリースしてその命ある限りその美しい姿を表現し続けてもらうのがいいのか、、、正直わからない。

ただ、50cmオーバーのものがいくつか上がっているということだが、越冬するのだろうか。20~26cmくらいのものは1,2年生だろうから卵か、幼魚で黒潮に乗ってきたのだろうからそれは間違いないのだろう。が50cmオーバーは新入生ではない。少なくとも3年生くらいだろう。おそらく越冬は難しいのでこのちびちゃんたちと一緒に今年上がってきたというのが妥当ではないかと思うのだがいかに。

今回は、ガーラちゃんたちとの勝負40,50分しかいなかったので前回来た時とは比べにくいしタイミングも違うので断言できないが魚影は少なくなっていた。少なくともキープされている数は結構あるので仕方がないのだろう。

一方、イケガツオたちは、三週間ほど前に来たときに比べ一回り大きくなって、といっても1cmくらい。ターゲットにするには小さすぎるのでおそらくフライでかろうじてつれるサイズでみなほとんど全員残っていたよう。捕食もガーラよりずっと下手だしかつ追い食いするので、小さいフライで遊ぶのも面白い。

というわけで今日も三目釣りを楽しめたのだけれでども、おそらく今日すんなり楽しめたのはいつもの「殺気」がなかったからかという気がする。ガーラのこと同情しすぎてメラメラしてなかったのは確かである(笑)。

おしまい。

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