エーゲ海・最終戦(1)

本来は日本に戻る予定で航空券を抑えていたところ子どもたちが風邪をひいて、我々もおこぼれを頂き家族全員寝込んでしまい帰国延期。

なんと、妻がもう一度エーゲ海に向かっても良いと提案してくれた。再び700キロの陸路旅。

下の子を妻の実家において、上の子を連れ、再びトルコ南西のフェティエに来ることが出来た。ブルサ出発時、気温9度弱、フェティエ到着時気温25度。

丁度11月の東京を出て沖縄に行くような気温差だ。

前回、義理の母のポンコツフォード、シエスタってので現地へ向かった。ポンコツ過ぎて時速90キロくらいで巡航せざるをえない。エンジン回しすぎると必ず問題が出てこれまで何度も止まったり、レッカー呼んだり素敵な経験があるのでゆっくりなのだ。

今回はちびつきなので義理の父のアウディーA3を借りることが出来た、巡航速度115キロ。スピードが2割違うと長距離だと結構な差が出る。頭の中に描いていたトルコ地図の大きさが変わる。前提条件が変わると世界観って変わるんだ。

どうやら秋の釣り良いシーズンが始まっているようで、ブルーフィッシュ、ヨーロッパスズキ、クロカイワリ、バラクーダ、タイセイヨウサバ、ソーダガツオが釣れているよう。ほってても期待が高まり前のめりになる。

夜明けとともにエーゲ海に面するフェティエのフラットにまた立つことが出来た。今度こそ泣いても笑っても最後。

前の晩、準備をしているときに喜びが沸々と湧いてくる。ロッドにフェルールワックスを乗せ、リールには最近殆ど出番のないインタミラインを載せ換えてリーダー・ティペットを新装。

夜明けのエーゲ海に立ち込み成功を祈る。

リゾートサイドの浜には遠投ルアーマンが立っている。

フラット側のブルーフィッシュポイントにはルアーマンが数人立ち込んでいる。

ポイントの辺りの少し沖目には3杯プレジャーボートが浮いている、きっとブルーフィッシュ狙いだ。

潮水毛鉤師ドン・キホーテは、ルアーマンから200メートル位離れたフラットの縁のブレイクラインに立ち、6番ロッドで一番大きいクラウザーを結んだ。ラインは滅多に出番のないインタミ。引っ張りとシャローでは底を取りたい。

夜明け前の気温は15度。ウェーダーを通してお尻が冷たい。

風もなくフライには好都合。水深は太もも真ん中。

でだ。

小一時間投げ尽くしてな~んにも起こらない。ボイルが全く起こらない。

仕方ないので、河口や、河口に近い浅瀬を狙うことにする。

ここの海には、ワタリガニがたくさんいる。

あまりに魚っけ無いので、記念に一匹遊んでもらった。水面上に上がってしまった友を心配してか、もう一匹ついてくる。こんな習性あるんだ。二匹並んだところで記念撮影。

引張り釣りを諦めて、水深膝位の浅場に移動。

前回ヘダイがパタパタ出てくれた辺りで、赤ちゃんヘダイが釣れた。かろうじてプルプルがあったけど、完全に幼児虐待。

沈黙の海で最後の最後に、もう一匹ヘダイがなんとか遊んでくれた。

小さいのにアグレッシブにフライを置い食いして、ガン、ガン、ガン。プルプルプル。

小さいけれど、多摩川河口のキビレの釣り味とそっくり。

その上、ファイトも、自分が一番と思っている小学生の生意気坊主のように精一杯抵抗してくるので尊敬の念を抱いた手のひら大ヘダイ

本日はゲームーオーバー。

前のめり潮水毛鉤師ドン・キホーテはトボトボとホテルに戻り、家族サービスの日常に戻った。

明日がほんとに最後だ。神頼みしながら寝よう。

おやすみなさい。

おしまい。

RX100M5A, Photomatix Pro, Topaz Studio

HDR from 3 images, hand held

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