気温が既にと10度台。もう20度台には戻りそうにない。もしくはこのまま秋が深まり更に寒くなってしまうのだろう。
キビレ、長靴で立ち込まずの浅場フラットではもうお目にかかれないかもという思いはふかまってゆく。
予報では強風。毎秒10メートルは下らない。でも一旦日本をでると当分また釣りはできないので、寒いの、風強いの、とは行ってられない。無理やり自分の背中を押す。
行ってみると、風は強い中、時々弱まることがあるのでなんとか釣りにはなる。
今回は鈴木さんに新たにかりた、シューティングヘッド。
キャステイング練習以外では初お目見え。実釣で使うのは初めてである。
最初のうちはランニングラインが絡まって苦戦したが、次第になれてきて、シュートがきまると、これまでのキャストより数メートル飛距離が伸びる。
伸びると言っても実際は2,3メートルなんだけれども、その新たな糊代が釣り人を幸せにする。
なんせ、釣れる気がしてくるから。
でも、急激な気温降下という事実の前には無力。
なにもないまま帰り道に。
途中で、私がサーフで釣りをしていると背中で貝掘りをしているおじさんがいて、私より先に上がったかたが、別の場所でなにか作業をしておられる。
なんの貝か気になっていたので聞こうと思っていたら、先に声をかけられた。
どうだった?
私は首を振る。
今日はだめだったね。朝マズメやったけどぼくもだめだったよ。
どうやら、この人は、クロダイ釣りの名人。
ちょっと前に潮干狩りでシャコを取っているひとが奥にいる人はクロダイ釣り名人だよ、かれはここで貝やら蟹やらシャコやらとって餌に使っている、と聞いていた。
聞くと、しじみを掘った帰りにチヌ釣りに使う蟹をとっているという。バケツを見ると、モノの数分で30匹以上の蟹が入っている。
思ったより小ぶりのもの使うんだ、、、
餌はこれが使いやすいようで、これ以外に逃げ足の早い蟹がいるらしく、名前を聞いたけど失念、それは餌として使うと泳ぐようにうごいてくれるので釣りやすいとのこと。
兄さんの竿でもこの蟹つけて前打ちしたらきっとつれるよ。といって笑顔で去っていかれた。
餌でも今日はつれていないので、フライで釣れなくても問題なし!
ホンビノス貝はたくさんいるのに。

と新たな言い訳を得て帰路についた。
おしまい。