明日、死ぬかもしれない、今日なにする?
と問われると、これしかない。
潮水毛鉤!
経済的危機厳しくて、釣り感覚さえ麻痺していたのだが、徐々に回復基調。
ボーンフィッシュといえばオアフ島のケエヒラグーン。
かつて経済的に余裕のあったときには何度も通ったあの環境が、東京にある。
それが、Tokyo Flat! ターゲットはキビレ。
どちらも、空港の傍らでジェットエンジンの音聞きながら立ち込んで釣るフライのターゲット。ボーンと違うところはサイトでないことくらいか。まぁ、遠征の高揚感やvacation感は少なめだけど。
東京オアフは6200キロ。わざわざ行ってたのが、自転車でいけるところで再現?できるなら行くしかない。
遠征したら寝不足だろうが、二日酔いだろうが、日焼けでヒリヒリしようが釣りに行くでしょ。
昨晩遅くまでやることがあったので、2時間睡眠で出撃。
中潮の干潮35cmとベストではないものの、魚はいつもどこかには居る。そして、魚がいるところにフライを通せば釣れるはずなので、場所に立っていることが重要。人生においても釣りにおいても、諦めず参加し続けることが肝要。腕は関係あるけど二の次で釣れなくても通い続けれる人にキビレの女神は微笑むと信ずる。
先週末佐古さんが、土砂降り、雷の嵐が来る前に爆釣して、勝ち逃げされたと聞いているので士気は高いし、先日の40cm今シーズン初かつサイズ記録更新した余韻はまだ残っている。
干潮の2時間半前に現地到着。
中潮とは言え、まだ引き潮の影響があり、川筋は流れが早い。
川筋の流れが強いからか、地形の関係か、立っている浅瀬は水が上流に向かって緩やかに上っている。本流は文字通り川で下流へ。
干潮2時間前、流れが急にゆるくなった。いい感じで曇っているし、雲の厚みが増してきて、気圧がやや低くなったよう。
水は冷たく、ウェーダーを通しておしりの付け根が冷たい。数日前の坊主釣行時、長袖インナーにTシャツで気温20度だったけど、風が冷たくて体感は15,6度。ウィンドブレーカー持ってこなかったことを後悔した。初夏なのに、寒いときは寒い。震えながら陸に上がったら風がなくてホッとした。
立ち込んでいる浅瀬の濁りは釣り始めより薄くなり雰囲気が良くなってきた。ただ、流れの先の水は澄んでいて潮目ができている。
この潮目めがけてキャスト。
風はここのところ数回の中では一番少ない1,2m/秒位か。
そのうち、失敗キャスト。手前にランニングラインがのこり、それがバスケットの外に飛び出した。あぁ、、、
それを処理し終わりかけのフライラインのテンションがまだ完全に取れていないときに、ドンときた。
ガツガツでない。
でだ、魚がゆるみのあるフライラインを引っ張って表層でもんどり打った。
?!!
シーバス?
慌てて、ラインファイト。フッキングはしっかりしているようなので、リールファイトに切り替え、上げてみると35,6cmキビレだった。

写真撮影はスマホとコンデジでやっているけど、おしりの下辺りまで浸かっているので手早くできない。数分かけて終了、魚は元気に戻っていった。
それで、同じ方向に、どのくらい経っているだろう。3分から5分後にキャスト、これは決まった。そして、一投できた。
少しカウントダウンしているのだけど、着底する(イメージでは)手前だけど、ストリップ始めたところで、これまたフライを引ったくっていった。
ただ、またこの魚上の方を向いたかこちらに向かって走ってきている感じで、慌ててラインファイト。今回はリールファイトに持っていく余裕はなく、ラインファイトで竿を立てるくらい踊った。出てきたのは1匹めより一回り大きい40cm弱。
ああ、魚通ってたんだな。通り道を通っているときにフライが通れば反応するんだな。かつ、このサイズは群れだろうから競争すると活性が一気に上るんだろう。
写真取らずに続けてキャストしていればあと1,2匹釣れてたとおもった。でも、魚の写真は心の癒やしになるし、もちろん釣ったときの魚のイメージは脳内にはあるけれど、記録にとって、細かい美しさを愛でて、それを思い出して生きていくという人生なので、流石に省けない。
そうこうしているうちに干潮に近づき川の流れはゆるゆるに。
流れで下流にフライが流されないくらいの速さになっているので、やや下流に向けキャスト。
またきた。
今度はコン!続いてコ、コン、ぐいーっつ。
だった。イメージは追い食いか群れの別の個体が飛びついた感じ。ただ、ガツンとかガガガという強烈なアタリではなかった。
出てきたのがまた30cm半ば。
やった、3の3。
もうこれで満足、ちょうど2個めのフライが戦死してしまったので、干潮前に撤退。
他の釣り人が一人も帰っていないのに、勝ち逃げは気持ちが良い。
不思議なことに見渡す限りフライマンおらず。立ち込みルアーは対岸に10数名。下流に数名。
シャコを掘っているおじさんに話しかけると、2時間で70とったと。で色々聞いていると、ひとつかみ持って帰るかい?とお土産まで頂いた。

本当は、ここから激しい雨が来て雷が来てその前に上がれれば先週の佐古さんみたいに劇的だったのになぁ、頭の中ではそうなったら、映画の主役のように、嬉しいんだけどしかめっ面してウキウキで帰るという絵面をかいていたけど、現実はドラマチックではなく、ニコニコしながら帰った。
かっこよさはなかったけど、ほんわかエンディング。
わはは。
アナジャコの素揚げいただいて今日は終了。上出来の記憶に残る素敵な日だった。
おしまい。