キビレ遂に

長靴での東京フラットでのキビレ狙い。流石に限界が来た。くるぶしまでしか入れないし。頑張って靴底から手のひら一枚分しか立ち込めない。

先日から連日狙っているのだけれども、遂にだめになった。波打ち際からでしか勝負できない中、ほんの数メートル立ち込んでいて、蟹穴やエイの穴を避けていても遊漁船の引波で浸水してしまった。

そもそも、フライを落としたいブレイクなどまで届くことがとても厳しい。釣っていても、「これはいける」という感覚がないと集中が続かないのである。

なので、安価なウェーダーを入手。シェア自転車で現地に向かうので家から着ていくスタイル。夏日が始まり釣り終わり帰宅すると胸から下の部分はTシャツから靴下まで汗でムレムレ。まぁ致し方なし。

また、日差しが強くなり手袋なしに肌を露出させるのもやばい。体は覆われていて帽子、フェイスマスク、長袖をきているが、手だけは出ていた。2日間出ただけで日焼けで手の甲から手首まで痛い。100円ショップに走り使えそうなものを探し出す。

通っていると予期せず佐古さんと遭遇。彼の装備は至ってシンプルで機能的。僕が抱えている道具類から三分の一くらいに見える。さすが通っていらっしゃるだけ研ぎ澄まされている。カッコを見るだけで釣れる出で立ちだ。simply is beautifulだし、シンプルが一番強いことを教えてくれる。

杖も新規調達したが、1,2回使っただけで壊れた。文字通り安物買いの銭失いを地で行っている。

先日、東京フラットマスターの吉田さんに引導されて、鈴木さんとお二人に現地でレクチャーを受けた。

そのレクチャーの日、6番のフルラインで勝負したのだけれども河口での勝負は風速3-5メートルで6番でフルラインは負けてしまってまるで釣りにならない。それで、シューテインヘッドを、これもまた鈴木さんからお借りしているものだけれども、使ったらフルラインよりはマシだけど、それでも気分良くキャストするには数メートルの風の前にやはり厳しい。

そこは、鈴木銀行が頼みの綱。彼に借りた8番ロッドとシューティングヘッドを使うとやっとこさ釣りらしいキャスティングができるように。

昨年10月初旬にキビレミニがつられてくれたことが遠い昔のよう。今考えてみるとよく長靴で釣れたなぁと思う。

そして今回、やっと出てくれた。手のひら2つ分、叉長40cmのキビレ。

8番シューティングヘッドで会心のキャストが潮目の向こうまで届き、おそらくブレイクも取れていたのだと思う。

昨秋と比べて今シーズン、砂泥は少しふわふわ度が和らぎめっちゃ怖い状態から、まぁまぁこわいレベルへ変化。

その変化と関係あるのかないのか、昨年に比べて釣りに出張っているときに見るカニの姿が少ない気がする。

ほんの半年で個体数が激減はないと思うけれど、多摩川河口に掛かった橋や首都高にかかる橋の入れ替え作業で浚渫入ったり、川底の環境は結構変わっているのだと思われる。

今シーズン都合5釣行目だけど、今回はカニが少し多く見られた。ヤマトオサガニ、チゴガニ、コメツキガニが見える。

これらはカニの惑星を見て勉強。

東京フラットゲームする方はおそらく見られていると思うけど、村上浩康監督に直接連絡してDVDを釣りに行けない間見た。これめちゃくちゃ良い。勉強になる。

カニがみえるし、水面下でも映画によると干潮にいたる過程で水深が浅くなるとカニは巣穴から出てくる。コイツらを捕食するために、キビレたちは岸際に近づいてくるだろう。

イメージは巣穴にさっと逃げるカニのスピードでのストリップ。

なので、割りと早めでストリップの終わりにはスナップを入れる。

会心のキャストのあと、

ガツン!

と一発。もうフライを咥えて走り出した。

あわわとなるまもなく向こう合わせ。

一度障害物の陰にかくれて万事休すとおもったけれど、オアフのボーンフィッシュがマングローブの周りを回って回避するような行動には出ず、すぐに沖に走ってくれたので胸をなでおろす。

ラインファイトしていたけど、障害物から抜けてくれたのでリールファイトに持ち込む。

ファイトしていて大物ではないけど、去年の手のひらキビレサイズでないことは感じられる。

こうして生きている!これがフライマン人生だ!

などという喜びの血沸きが全身を駆け巡る。

生きて行くのに厳しすぎて釣りができなかった半年に釣り味、釣りの感覚を失った身にはこれ以上ない最良の治療薬である。

ででてくれたのがこいつ。

キビレ 叉長40cm

昨年10月のキビレミニから都合13回くらい通ってやっと会えたよキビレ君!このターポン持ちがやりたかったのだ。素手で持つのは怖かったけど、、、

ここに、あらためてここまで惜しげもなくタックルを貸してくれ、フライを恵んでくれ、レクチャーしてくれた諸先輩方に改めてお礼を言いたい。鈴木さん、佐古さん、吉田さん。ありがとうございました!

この魚を思い出せばあと数ヶ月生きていけそうだ。わはは。

おまけ。

先日の釣行で鈴木さん、マゴチの大物をとった。僕らは坊主だったけど、この日は鈴木さんに釣りの女神は微笑んだ。

おしまい。

2件のコメント

  1. ㊗️キビレゲット🎉
    ご無沙汰してます。
    出会えるまでの道のりを思うと感激もひとしおですよね。
    私は出会えるまでにそこに釣りに行って左足を複雑骨折して入院手術まで経ましたから。笑

    1. ご無沙汰してます。そうですね。そもそもフライで魚を釣るということ自体目的に対しての負荷が高いなか、この魚はなかなか手強かったです。でも、ハワイのボーンを釣ったフラットが目の前に来てくれたと思えば、通うのは全く苦ではなかったです。近場だけど、フライのために遠征に行っている気分になりますし、そもそも、立ち込んで、日本で、魚が、塩水でつれるって、考えただけで元気出ます。

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