再会の笑み

2008年までハワイ、オアフにいて最も日本のフライマンに愛されていた男Larsが香港にやって来た。4年半ぶりの再会。

当時、彼はガイド、私は投資銀行員。現在、私は香港ローカル日本人、彼はロンドン在住の投資銀行員。立場が入れ替わっている。面白いものだ。

今回の来港は、仕事も少しからんでいるようであったが、人生の岐路に関わる重大な決心をしたといっていた。

私があまり身動きできないので飲みに行くこともかなわず悶々としていたが、やはりここは共通言語である海フライで再会を果たすことが正しいので船をチャーター。

お互い良い意味で何も変わっていない。

シーバスは釣れなかった。今日は気配なし。マヅメにも気配らしきものは無かった。

ただ、彼の華麗なるキャスティングは健在。私のタックルを貸したのだが、私の技術ではあり得ない優雅さとシャープさをもってフライラインがカッ飛んでいくのはとても気持ち良いものだった。

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渋チンではあったものの、カマスの子供が遊んでくれた。あの小さい口でちゃんとフライを咥えている。面白いことに、同じフライを使っても、反応のさせ方に差があった。それも、ボートのヘリで見ながらやっているのであるが、彼の竿の先にあるフライの方にのみ反応が良い。

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一言でいうと、シャープさの違いではあるが、一朝一夕にできるものでないなぁと。子供(カマス)だましをするにしても腕の差は出る、ということ。

また、strippingに関しても学びがあった。彼とは今までフラットでつりをしたことのみで、ボート上では初めて。やはりボート上でもガイドをするまでになった経験値がものをいう。

やはり、何事にも先達はあらましきことなりで、いつまでたってもフライでは彼は私のマスターだ。

え?仕事でも逆転ていってなかったって?ははは、それはまだまだわからないよ!と弱い犬は吠えてみる。

最後の最後に、世界中の海で私を見捨てることのない心の友が遊んでくれた。

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そう、Lizardfish君、エソである。大笑いしていると、

Lars曰く、フラットでボーンフィッシュを狙っている時、魚の活性が上がりだす一番先に来るのがこのエソなんだ。エソとヤガラがつれてから、大将のボーンフィシュがフラットに上がってくるんだよ。

だから今日はこれからかもね。

てなことを話しているうちに試合終了。

前にも聞いた話だが、ハワイでボーンを自力で狙っていたとき最初の一匹が釣れるまで2年かかったといっていた。その経験と時間に対してAwayから来た私たちのような客はフィーを払うのではあるが、

この、エソが先鋒でボーンフィッシュが大将なんて話は初めて聞いた。修業時の経験あってのエソへの評価は貴重だった。

このエソのストーリー、僕にはダイヤモンドより何より輝いて見えた。

ダイヤモンドと言うと、昨日でっかいダイヤの乗った指輪をLarsからもらう人が正式に決まったらしい。

おめでとうLars!! 末永くお幸せに!!

おしまい。

E-P1 MZD 17MM F2.8 HDRI

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